日本と海外のデキ婚事情についてまとめていきます。アメリカやヨーロッパ、韓国でのデキ婚率や呼び方、受け入れられているのかなどを紹介していきます。
日本のデキ婚事情
日本では、結婚前に妊娠して駆け込むように結婚することを「できちゃった結婚(デキ婚)」「授かり婚」「おめでた婚」「マタニティー結婚」などと呼びます。かつてはこうした”デキ婚”は日本ではありえないこととされ、デキ婚の報告を聞いた女性側の父親は自分の娘と勘当(縁を切ること)を言い渡すほどでした。しかし芸能人のデキ婚が増えたことやドラマなどの影響で、デキ婚に対する抵抗感が薄れ、近年ではおよそ4組に1組(約25%)ものカップルがデキ婚しているというデータもあります。とはいえ、特に女性側の父親にとっては娘からのデキ婚の報告は必ずしも歓迎できるものではないのが実際のところ。
アメリカのデキ婚事情
できちゃった結婚は英語では「ショットガン マリッジ(Shotgun Marriage)」と言います。なんだか、日本のようなまろやかな表現になっていないことから、あまりアメリカでもデキ婚が歓迎されるものではないことが想像できますよね。
アメリカと日本には決定的な違いがあります。それは「結婚前に”できちゃった”場合でも必ずしも結婚しない」ということです。日本では結婚前に妊娠が発覚した場合には、言い方が適切かどうかは分かりませんが”責任を取る”という形で結婚することが多いのですが、アメリカでは結婚しないことも多いようです。結婚しない場合でも、金銭的な支援の要求はするという形はとるケースが多く、アメリカっぽいなぁと感じますね。
ショットガン マリッジの語源
ショットガンが放つ弾丸のスピード感ある様をデキ婚と重ねての表現と思いきや、実は違うようです。「娘から妊娠の報告を受けた父親が、相手の男性に対してショットガンを向けるほどの緊急事態である」といった女性側の父親の心境が語源と言われています。銃社会のアメリカっぽい話ですね!
アメリカのデキ婚率
20世紀末には現在の日本と同じくらいの25%がデキ婚だったアメリカですが、近年は減少傾向にあり、今では7%といったデータもあります。結婚はしなくてもお金の支援は男性から受け、シングルマザーの女性が多いようです。
ヨーロッパのデキ婚事情
ヨーロッパの多くの国では、結婚に対する価値観・考えが変わってきています。結婚の手続きをしていない”事実婚”のカップルであっても結婚しているカップルと同様の補助・支援が受けられるように制度が変わってきているため、結婚をする必要性が薄れてきているという事情もあり、なんと結婚前に妊娠・出産する女性はおよそ50%を超えます。
フランスでの婚前妊娠
フランスはまさに事実婚に対しての支援制度が進んでいる国なのですが、かつては”結婚前に妊娠した女性”のことを「マリーアントハネット」と呼ぶ言い回しが流行ったそうです。今では事実ではないと証明されているのですが、マリーアントハネットの有名な逸話があります。それは、”パンが主食の時代。パンが足りませんと嘆く農民に向かって、マリーアントワネットは「パンがないならケーキを食べればいいじゃない」”と言ったという逸話です。この発言を文字って、”結婚したいなら子供を作ればいいじゃない”という言い回しが生まれ、そこから結婚前に妊娠した女性をマリーアントハネットなんて言ったりもされたようです。
韓国のデキ婚事情
韓国ではデキ婚率は年々増加しています。2001年に7.5%だったデキ婚率は、2015年には17.8%まで高まっています。また日本の”できちゃった結婚”に当たる言葉として「スピード違反( 속또위반)」という言葉もあります。韓国でのデキ婚に対する風当たりは日本と同じような状況と言えるでしょう。
最後に
”妊娠したら結婚する”とストレートに結びつかないアメリカやヨーロッパはやはり女性の社会進出の高さが大きく影響していると言えるでしょう。日本でもより一層、女性の社会進出が進み、平均年収が男性と同等にまで上がってくるとアメリカやヨーロッパのようにいわゆる”婚外子”の割合も上がっていくことになることが予想されますね。